みなさま、こんにちは。るCom Laude株式会社(コムラウデ)の村上です。
今回は、法人ドメインのポートフォリオについて話したいと思います。
ビジネスにおけるドメインネームの存在は、非常に重要であり、マーケティングや利益を支えています。具体的に言うと、ドメインネームはウェブサイトや電子メールを稼働させるものであり、企業とお客様をオンラインで繋ぐものです。
他方、急成長するデジタルマーケットにおいて、残念ながら他者の知的財産を悪用しようとする「サイバースクワッター」によるリスクが増大していることも事実です。偽物、通信等に関するリスクは、オフラインのビジネスと同様に存在します。お客様の安全を確保するためには、企業の姿勢として「脅威に対する防衛策」を取ることが重要です。
そこで、法人ドメインマネジメントには以下の3つが重要であると考え、それぞれを簡単にご紹介いたします。
1.ドメイン管理の戦略的アプローチ
2.第三者登録の確認
3.ドメインネームのブランド保護戦略
1.ドメイン管理の戦略的アプローチ
ドメインセキュリティーの最善策として「デジタル資産」であるドメイン管理の戦略的アプローチ、つまり適切なドメインポートフォリオの作成が上げられます。一度きりではなく、組織の成長や変化に合わせたドメインポートフォリオの見直しも必要です。
ドメインポートフォリオを作成する上での最初のステップは、登録されているすべてのドメインネームを見つけることです。この作業をする事で、ほぼ全ての企業が、「自分たちのドメインネームが多すぎる!」と驚かれるでしょう。また、自社の企業名・ブランド名が入っているドメインネームがあるが、どれが自社管理下なのか分からないものも出てくるでしょう。
ドメインネームのリストが出来たら、次のステップはドメイン情報の精査です。ドメインネームの「登録を維持する理由」、「ウェブサイトまたはIPを使用する理由」、「登録者情報(部門・個人)はどのようにするべきか」等、様々な部署から情報を得ながら精査をすることが必要です。
2.第三者登録の確認
ドメインネームポートフォリオ作成の際「自社で登録したものなのか否か、よく分からないドメインネーム」が出てくる可能性がある事は先に触れましたが、実際には、ほぼ全ての企業で「想定外」のドメインネームが(会社と関係の無い)第三者に登録されており、何らかの形でビジネスに損害を与える可能性がある事が分かります。また、会社が使用しなくなったドメインネームを削除する場合も、将来的に第三者に登録されることを念頭に置いて対応する必要があります。
3.ドメインネームのブランド保護戦略
より広範なドメインネーム戦略の一環として、Trademark Clearinghouse(TMCH)や第三者による申請を阻止するブロックサービス等、ブランド保護サービスの導入を検討することも必要です。自社のドメインネームの侵害をオンライン上で監視するだけではなく、第三者のドメインネームを特定する事も可能となるでしょう。
上述した3つの方策に加えて、2018年に導入されたEU一般データ保護規則(GDPR)により、以前は安易であったドメインネーム登録者の確認手段は、WHOIS検索の仕様変更に伴い難しくなったことも念頭に置く必要があります。
法人ドメインマネジメントをバランスよく行うには、会社の予算に合わせ、将来を見据えた方法でインターネットがもたらす「リスク」と「リターン」のバランスがとれるドメインポートフォリオを作ることが大切です。
法人ドメインのマネジメントには、その道の専門家がおり、主要なポートフォリオ内に保持すべきドメインネームと、不正なドメインネームを特定することができ、企業と協力して煩雑な状態にあるドメインポートフォリオの最適化をサポートしています。
もし、法人ドメインのポートフォリオ最適化を考えている場合には、法人ドメインマネジメントの専門家を、専門家を知らない場合には、専門家を探すところから始めてみてはいかがでしょうか。
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村上